Tigerとらの寝言帳

【無機化学】石灰石と石灰水と石灰岩と石灰と生石灰と消石灰と……

ややこしいですね。

 

はじめに、カルシウムの性質について

アルカリ土類金属に属する、原子番号20の金属元素です。価電子は2つ。

非金属元素と基本的に共有結合をします。酸化数は+2。

 

これらの知識を踏まえた上で、見出しの「石灰石と石灰水と石灰岩と石灰と生石灰消石灰と……」

を分類していきましょう。

 

分類

水酸化カルシウムCa(OH)2

消石灰(水酸化カルシウムの和名)

・石灰水(水溶液で、二酸化炭素の検出に用いられる)

・かつてのラインパウダー(かぶれたり失明の危険あり)

 

炭酸カルシウムCaCO3

石灰岩(天然に存在する状態)

石灰石(炭酸カルシウムの和名)

・貝殻、卵の殻、現在のラインパウダー、チョークなど

・塩酸を加えると二酸化炭素の実験室での生成

 

酸化カルシウムCaO

生石灰

・乾燥剤として

・ひもを引いてお弁当を温めるやつ

 

石灰

・これらすべてを一概に「石灰」と呼びます。

 

では、それぞれ反応式をみていきましょう。

重要な反応式

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二酸化炭素の検出(H2CO3は炭酸)(CO2+H2O→H2CO3)

{\displaystyle {\ce {Ca(OH)2 + H2CO3 -> CaCO3 + 2H2O}}}

★強酸による弱酸の遊離

{\displaystyle {\ce {2HCl + Ca(OH)2 -> CaCl2 + 2H2O}}}

二酸化炭素の生成(強酸による弱酸の遊離)

{\displaystyle {\ce {CaCO3 + 2HCl -> CaCl2 + H2O + CO2}}}


マイナーですが、一応こちらも

{\displaystyle {\ce {CaCO3 -> CaO\ + CO2}}}(逆反応あり)

{\displaystyle {\ce {CaO\ + H2O -> Ca(OH)2}}}(発熱)

 

以上です。基本的に自分の暗記用として作りましたが、これを見て頂ければ多少わかりやすくなるのではないでしょうか?ぜひ有効活用してください。